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ペルセポリス(Persepolis)
イラン世界遺産最終更新日: 2026-07-29

ペルセポリス

Persepolis

紀元前518年頃にダレイオスⅠ世が建設を始めたアケメネス朝ペルシャの儀礼首都。広大な石造テラスに「万国の門」「アパダナ(謁見の間)」「百柱の間」などが林立し、数十の民族が貢物を携えて訪れた世界帝国の威容を今に伝える。イランのシラーズ北東約60kmのファールス州に位置し、1979年にユネスコ世界遺産に登録。半日〜1日でナクシェ・ロスタムなど周辺遺跡と合わせた探訪が定番。

ひと目でわかる、このスポットの性格

総合おすすめ度

人類史上最大級の帝国の首都遺跡として歴史的価値は最高峰。ただし外務省が全土に危険レベル4(退避勧告)を発出中で国際カード不可・ヒジャブ義務・インターネット制限など旅の条件が特殊なため、十分な情報収集と準備ができる旅慣れた方向け。

知名度穴場 ↔ 定番人気

旅の難易度初心者OK ↔ 旅慣れ向き

費用感リーズナブル ↔ 高め

アクセス行きやすい ↔ 遠い

周遊での楽しさ単独1日 ↔ 1週間周遊向き

※ スコアは訪問者数・アクセス所要時間・物価水準などの公開データをもとにした編集部の評価です。実際の体験は個人の旅慣れ度や訪問時期によって変わります。

レベル4:退避してください。渡航は止めてください(退避勧告)

出典: 外務省 海外安全ホームページ(イラン 危険・スポット・広域情報)https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_046.html / 取得日: 2026-07-29(外務省の危険情報レベル0〜4基準)

ペルセポリスが位置するファールス州(シラーズ周辺)を含むイラン全土に、外務省は2026年1月16日付で危険情報レベル4(退避勧告)を発出しています。ファールス州について地域単位での個別の例外緩和措置は確認されていません。レベル4は「退避してください。渡航は止めてください」を意味する最高危険度です。情勢は急変する可能性があるため、渡航を検討する場合は必ず外務省の最新情報を確認してください。/参考: 外務省の国全体最新レベル情報=外務省: 危険情報発出中(地域により異なる。最高レベルを代表値として採用。詳細は出典参照)(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2026T007.html)/外務省発表日: 2026-01-16(確認日: 2026-07-29)

7日間の旅の組み立て

ペルセポリスだけで1週間の旅は完結しません。ここを軸に、周辺をどう組み合わせて7日間のプランに仕立てるかが計画の要です。

拠点の街

シラーズ(Shiraz)

シラーズ・シャヒド・ダストゲイブ国際空港(SYZ)を擁するファールス州の中心都市。ペルセポリス・ナクシェ・ロスタム・パサルガダエ(いずれも世界遺産)がすべて日帰り圏内にあり、市内にもナスィーロルモルク・モスク・ヴァキール・バザール・ハーフェズの廟など見どころが多く複数泊の拠点に最適

モデルプラン(7日間)

シラーズ起点の7日間プラン。1日目シラーズ着・ホテルで休養→2日目ペルセポリス・ナクシェ・ロスタム・ナクシェ・ラジャブの3点セット(チャータータクシー1日)→3日目パサルガダエ(キュロス大王墓・世界遺産)+シラーズ市内(ナスィーロルモルク・モスク・ハーフェズの廟・ヴァキール・バザール)→4日目シラーズ〜イスファハン移動(バス約5時間)→5日目イスファハン観光(ナクシェ・ジャハーン広場・イマーム・モスク・世界遺産)→6日目イスファハン〜テヘラン移動(バス/列車)・テヘラン観光(ゴレスタン宮殿・国立博物館)→7日目テヘラン発

月別の気温・降水量

ベストシーズン: 3月・4月・10月・11月(3〜4月(イランの正月ノウルーズ前後)と10〜11月が気温20〜27℃で過ごしやすく観光に適している。夏(6〜8月)は最高気温35〜37℃の酷暑となり、日陰のほとんどない石造テラスの見学は体力的に過酷。冬(12〜2月)は降水量が多くなる。ノウルーズ(3月20日前後の12日間)は国内旅行者が急増し混雑するため早朝訪問が推奨。)

-5°20°33°45°0132538501月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
最高気温(℃)最低気温(℃)降水量(mm)ベストシーズン

ペルセポリスのベストシーズンを詳しく見る →

持ち物チェックリスト

訪問先タイプ別の詳しい持ち物は世界遺産旅行の持ち物チェックリストでも整理しています。

モデルコース

  1. 1

    8:00

    シラーズ出発(チャータータクシーまたはSnapp)

    ホテルを出発し車で約50〜60分。渋滞の少ない午前早めの出発がおすすめ。往復チャーターの場合は出発前に料金・待機時間・ナクシェ・ロスタムへの立ち寄りをドライバーと確認しておく。

  2. 2

    9:00

    ペルセポリス遺跡を見学

    「万国の門(クセルクセスの門)」から始まり、精緻なレリーフが残る「アパダナ(謁見の間)」、広大な「百柱の間」へと続く。遺跡の敷地は約13万㎡あり見学所要時間は2〜3時間が目安。敷地内の博物館で出土品も観覧できる。

  3. 3

    11:30

    ナクシェ・ロスタムへ移動・見学

    ペルセポリスから北西へ車で約12〜15分。ダレイオスⅠ世やクセルクセスらアケメネス朝4王の岩窟墓が断崖に刻まれ、麓にはゾロアスター神殿「カバ・ゾロアシュト」とササン朝の凱旋レリーフも並ぶ。見学は30〜45分が目安。

  4. 4

    12:30

    ナクシェ・ラジャブに立ち寄り

    ナクシェ・ロスタムのすぐ南に位置するササン朝シャープール1世の凱旋レリーフ群。ローマ皇帝ウァレリアヌスを捕虜にした場面が刻まれている。見学は15〜20分。

  5. 5

    13:30

    シラーズに戻りランチ・市内観光

    シラーズ市内のレストランでカバブやゴルメ・サブズィなどイラン料理を楽しむ。午後はナスィーロルモルク・モスク(ピンクモスク)やヴァキール・バザールを散策。夕方はハーフェズの廟で詩聖ハーフェズの世界に浸る。

日本からのアクセス

日本から現地まで

日本からの直行便はなく、カタール航空(ドーハ乗継)またはトルコ航空(イスタンブール乗継)でシラーズ・シャヒド・ダストゲイブ国際空港(SYZ)を目指すのが一般的。乗継待ちを含めた総移動時間は最短で15〜18時間、接続便の組み合わせによっては30時間を超えることもある。テヘラン(イマーム・ホメイニー国際空港、IKA)経由で国内線に乗り継ぐルートも約1時間30分でシラーズに到着できる。渡航前に必ず外務省の最新の危険情報を確認すること。

現地での行き方

シラーズ市内からペルセポリスまでは約60km・車で50〜60分。シラーズ市内で配車アプリのSnappを利用するか、ホテルを通じてタクシーをチャーターするのが確実。往復チャーター(遺跡内の待ち時間2〜3時間込み)の相場は$10〜15相当(100,000〜150,000トマン前後)が旅行者の報告に多い。最安の手段はシラーズ中央バスターミナルからマルヴダシュト行きの路線バスに乗りタクシーへ乗り継ぐ方法だが、英語案内は少ないためホテルスタッフに事前に確認しておくとよい。Snapp利用にはイランの電話番号(現地SIMカード)が必要。

入場料の目安

1500000 IRR(目安 約450円) / 事前予約不要

2025年9月時点の調査ではペルセポリス遺跡本体の入場料は1,500,000イランリアル前後。イランは激しいインフレが続いているため料金は変動する場合があります。日本円換算は為替レートの変動幅が大きいため目安程度にお考えください。予約不要で当日窓口購入のみ。ナクシェ・ロスタムは別途入場料が必要(同程度の相場)。

最終確認日: 2026-07-29

入場料・運賃・所要時間は、各運営者の公式発表と現地相場をもとにした目安です。改定されることがあるため、予約前に公式サイトで最新の料金をご確認ください。

現地での移動手段

公共交通機関

  • 路線バス(シラーズ〜マルヴダシュト)+タクシー乗継

    シラーズ中央バスターミナル(ターミナル・カラーンダル)からマルヴダシュト(Marvdasht)行きの路線バスに乗車し、終点でタクシーに乗り継いでペルセポリスへ向かう。行き先をペルシャ語(پرسپولیس)でメモに書いておくとスムーズ。英語案内は少ないためホテルスタッフに前日確認を推奨。

    運賃目安: バス片道 数万IRR(約数十円)+タクシー乗継 往復で10〜20万IRR相当(約500〜1,000円目安)

    最安の移動手段だが乗り場・乗継の案内が少なく時間も読みにくい。初めてイランを訪れる場合はチャータータクシーかSnappを推奨。

タクシー

シラーズ市内のホテルを通じてタクシーをチャーターするのが最も確実。市内ではSnapp(配車アプリ)も利用可能。空港や観光スポット前の流しタクシーは乗車前に必ず料金交渉を行うこと。

Snapp(シラーズ対応・イランの電話番号が必要)

運賃目安: シラーズ市内〜ペルセポリス往復チャーター(待ち時間2〜3時間込み):$10〜15相当(100,000〜150,000トマン前後)。Snappでの片道は1,500,000 IRR(約450円)が目安。

Snappはイランの電話番号(現地SIM)での登録が必要。SIMカードはシラーズ空港またはHamrahやIrancellの市内店舗で購入できる。流しタクシーは特にバザール周辺や観光地で外国人向けの割増料金を提示してくることがある。必ず乗車前に金額を確認すること。

現地での注意事項

外務省危険情報レベル4(退避勧告)が全土に発出中

2026年1月16日付で、ファールス州・シラーズを含むイラン全土に外務省の最高危険レベル(レベル4:退避勧告)が発出されています。現地情勢は急変する可能性があり、渡航を検討する場合は外務省の最新情報を確認し十分なリスク評価を行ってください。

国際クレジットカードが一切使用不可

国際制裁によりVisa・Mastercard・JCBを含むすべての国際カードがイランで使用できず、外国カード対応ATMも実質的に機能しない。滞在中に必要な全費用を米ドルまたはユーロの現金で持参する必要がある。

女性は到着直後からヒジャブ着用が法律で義務

イスラム法に基づき、空港到着ゲートを出た瞬間から公共空間でのヒジャブ着用と肌を露出しない服装が義務付けられている。外国人観光客も例外ではなく、違反した場合は注意・罰金・拘束のリスクがある。機内であらかじめ着用しておくと安心。

インターネット・SNSが大幅に制限されている

Google・Instagram・WhatsApp・Telegram・Twitterなど多くのサービスがイラン国内でブロックされている。VPNを使用する旅行者が多いが、使用はグレーゾーンにあたる。渡航前に端末へのVPNインストールを強く推奨する。

写真撮影の制限と税関での持ち物チェック

軍事施設・橋・政府建物の撮影は禁止。ペルセポリス遺跡内は撮影可能だが道中の施設には注意が必要。また、アルコール類・ポルノ・反体制的とみなされる印刷物の持込は禁止されており、入国時に荷物検査が行われることがある。

周辺スポット

ナクシェ・ロスタム(Naqsh-e Rostam)

ペルセポリスから北西へ約12km(車で10〜15分)

断崖に刻まれたアケメネス朝4王(ダレイオスⅠ世・クセルクセス・アルタクセルクセスⅠ世・ダレイオスⅡ世)の巨大な岩窟墓が並ぶ。麓にはゾロアスター神殿「カバ・ゾロアシュト」とササン朝の凱旋レリーフも隣接しており、ペルセポリスとセットで半日で回れる。

行き方: ペルセポリスからのチャータータクシーに事前に「ナクシェ・ロスタムにも寄ってほしい」と伝えておくと効率よく訪問できる。

運賃目安: 往復チャーター代に含む形での交渉が一般的。別途入場料が必要(1,500,000 IRR前後の目安・変動あり)

パサルガダエ(Pasargadae)

ペルセポリスから北へ約40km(車で40〜50分)

アケメネス朝ペルシャを建国したキュロス大王の墓と宮殿遺跡。ユネスコ世界遺産にも登録されており、6段の基壇に乗る石造の墓室が今も草原に静かに立つ。ペルセポリスとナクシェ・ロスタムを午前中に回った後、同日に立ち寄れる距離。

行き方: チャータータクシーの行程に追加交渉するか、シラーズからの1日ツアーを利用する。

運賃目安: チャータータクシーの延長分として追加交渉。別途入場料が必要(1,500,000 IRR前後の目安)

旅の手配

現在、この地域への渡航はおすすめできません

ペルセポリスが所在する地域には、日本国外務省からレベル4:退避してください。渡航は止めてください(退避勧告)が発出されています。そのため本ページでは、航空券・宿泊・現地ツアーなどの手配リンクを掲載していません。

渡航の可否は状況によって変わります。最新の情報は外務省 海外安全ホームページで必ずご確認ください。

旅の実務データ

現地で困らないための判断材料をまとめました。

通貨・物価

通貨
イランリアル(IRR)
為替目安
1IRR ≈ 0.0003円
物価水準
低(日本の10分の1〜20分の1程度)

1 IRR≈0.0003円(2026年7月の市場レート目安)。イランリアルは激しいインフレが続いており為替レートの変動幅が大きい。日常会話では「トマン」(1トマン=10リアル)単位が使われる。現地両替は空港より市内の両替商のほうが有利なレートになりやすい。渡航前に最新レートを必ず確認すること。

宿泊費の目安

予算宿
1,500〜2,500円/泊(格安ゲストハウス・ドミトリー)
中級ホテル
10,000〜17,000円/泊(中級ホテル)

シラーズの宿泊費は外貨建てで見ると非常に安く、ゲストハウスのドミトリーは$10未満、個室は$15前後から利用可能。中級ホテルは$65〜110程度。外国人はドル・ユーロ払いを求められることが多い

ライドシェア

○ 利用可
Snapp

SnappがシラーズをはじめイランのほとんどのSNS主要都市で利用できる。ただし登録にはイランの電話番号(現地SIM)が必要。TapsiはテヘランTourist中心でシラーズでの対応は確証なし

インフラ

ペルセポリスやシラーズ市内の観光インフラは整っているが、国際決済カードが完全に使用不可、インターネット規制・VPN依存環境、外国人向け保険や緊急連絡手段の確保が難しいなど、一般の観光地とは異なる準備が求められる。

言語の通用度

英語

シラーズの若い世代は概ね基本的な英語会話が可能で、観光地の主要標識には英語が併記されている。ただし中高年層や遺跡付近の一般市民では英語が通じにくいことが多く、簡単なペルシャ語フレーズがあると助かる

日本語

日本語は観光地でもほぼ期待できない。Google翻訳のペルシャ語オフラインパックを事前にダウンロードしておくことを推奨

向いている旅行者レベル

上級者向け

年間訪問者数

ノウルーズ期間(3月の12日間)だけで約26万人(2023年実績)を記録し、イランの世界遺産の中で最多訪問スポット。年間の公式統計数は未公表

混雑状況

平日
平日は国内旅行者・学校団体の来訪がある程度。早朝(9時前)は比較的静か
休日
週末はイラン国内旅行者が増加し混雑しやすい
ピーク時期
ノウルーズ(3月20日前後の12日間)が最繁忙。国内旅行者が急増し入場待ち列が発生することもある。この時期は開場直後の到着を強く推奨

更新ログ

出典