スプリット旧市街(ディオクレティアヌス宮殿)
Historic Complex of Split with the Palace of Diocletian
3〜4世紀にローマ皇帝ディオクレティアヌスが建設した宮殿を核に発展したアドリア海沿岸の古都。中世以降、難民が宮殿内に住み着いたことで「生きた遺跡」となり、現在もカフェや住居が石造りの回廊に並ぶ。「ゲーム・オブ・スローンズ」のロケ地として世界的知名度を誇りながら、ドゥブロヴニクより物価が落ち着き地元の活気が魅力の旅行者に人気上昇中の港町。
ひと目でわかる、このスポットの性格
「生きたローマ遺跡」の希少体験と地中海リゾートが融合する稀有な世界遺産。ドゥブロヴニクより物価が落ち着き、島・国立公園への拠点にもなる高いコスパと利便性が魅力。GoTファン以外にも十分な感動を与えるクロアチア随一の都市遺産。
知名度穴場 ↔ 定番人気
旅の難易度初心者OK ↔ 旅慣れ向き
費用感リーズナブル ↔ 高め
アクセス行きやすい ↔ 遠い
周遊での楽しさ単独1日 ↔ 1週間周遊向き
※ スコアは訪問者数・アクセス所要時間・物価水準などの公開データをもとにした編集部の評価です。実際の体験は個人の旅慣れ度や訪問時期によって変わります。
レベル0:危険情報の発出なし(外務省が危険情報を発出していない地域)
出典: 外務省海外安全ホームページ / 取得日: 2026-10-20(外務省の危険情報レベル0〜4基準)
スプリットはスプリト・ダルマチア県に位置します。2026年に地雷除去の完了を受けてクロアチア全土の危険情報が解除されており、スプリットを含む主要観光地は渡航上の特段の危険情報が発出されていない状況です。状況は変化する場合があるため、渡航前に外務省海外安全ホームページで最新情報をご確認ください。/参考: 外務省の国全体最新レベル情報=外務省: 危険情報の発出なし/外務省発表日: 2026-09-16(確認日: 2026-10-20)
7日間の旅の組み立て
スプリット旧市街(ディオクレティアヌス宮殿)だけで1週間の旅は完結しません。ここを軸に、周辺をどう組み合わせて7日間のプランに仕立てるかが計画の要です。
拠点の街
スプリット
ダルマチア海岸の交通ハブで、ハヴァル・ブラチ・シベニク・トロギルへのアクセスが抜群。空港も市内から近く、クロアチア南部を周遊する際の最適な拠点。
モデルプラン(7日間)
1〜2日目:スプリット(ディオクレティアヌス宮殿・地下宮殿・聖ドムニウス大聖堂・マルヤン丘陵)→ 3日目:日帰りでトロギル旧市街(世界遺産・約40分)→ 4日目:フェリーでハヴァル島(ラベンダー畑・旧市街・1泊もしくは日帰り)→ 5日目:スプリット戻り、フェリーでブラチ島(ズラトニ・ラト砂浜)→ 6日目:バスでシベニク(聖ヤコブ大聖堂+クルカ国立公園日帰り)→ 7日目:バスでザダル(海のオルガン・太陽への挨拶)→ スプリット空港から帰国
月別の気温・降水量
ベストシーズン: 5月・6月・9月(5〜6月と9月は最高気温が23〜27℃前後で過ごしやすく、7〜8月の混雑と猛暑を避けられる。7・8月はホテル代が高騰しクルーズ船客も押し寄せるが、ビーチや島への日帰りには最適。11〜3月は雨が多く閑散期だが、宮殿内をゆったり見学できる。)
持ち物チェックリスト
歩きやすい平底シューズ
旧市街の石畳は凹凸があり濡れると滑りやすい。ヒールや薄底サンダルは避けたい。
日焼け止め・帽子・サングラス
地中海の夏は日差しが強く、ペリスティル広場など日陰が少ないオープンスペースでの観光が多い。
軽量ウィンドブレーカー
春・秋は夕方から急に冷え込むことがあり、アドリア海からの風が体感温度を下げる。
訪問先タイプ別の詳しい持ち物は世界遺産旅行の持ち物チェックリストでも整理しています。
モデルコース
- 1
09:00
黄金の門から入城・ペリスティル広場散策
最も保存状態がよい北側の黄金の門(Zlatna Vrata)から入場。宮殿中心部のペリスティル広場は大理石の柱廊が美しく、早朝は観光客が少なく写真撮影に最適。周辺のカフェで地元民に交じってコーヒーブレイクを。
- 2
10:00
地下宮殿(ポドルミ)見学
1世紀以上にわたって埋没していたローマ時代の地下通路。「ゲーム・オブ・スローンズ」の竜の巣シーンのロケ地として有名。入場€10。迷宮のような空間は40〜60分で見学可能。
- 3
11:30
聖ドムニウス大聖堂と鐘楼
ディオクレティアヌス帝の霊廟を改装した世界最古のカテドラルの一つ。鐘楼(€5)に登ると旧市街と港の絶景を一望できる。宮殿外壁と密集した中世の街並みが印象的。
- 4
13:00
リヴァ海沿いプロムナードでランチ
宮殿南側の開放的な港湾プロムナード「リヴァ(Riva)」沿いのカフェやレストランで昼食。地元名物のパシュティツァーダ(牛肉の赤ワイン煮込み)と自家製パスタがおすすめ。食事の目安は€15〜25(約2,400〜4,000円)。
- 5
15:00
マルヤン丘陵でハイキング・旧市街を一望
旧市街西側に位置する緑の丘。軽いトレッキングで展望台まで約30分。アドリア海、旧市街の屋根、遠くの島々を一望できる無料の絶景スポット。地元市民にも人気の散策コース。
日本からのアクセス
日本から現地まで
日本からの直行便はなく、ドーハ(カタール航空)・フランクフルト(ルフトハンザ)・ウィーン(オーストリア航空)などを経由してスプリット空港(SPU)へ。乗り継ぎ込みの総移動時間の目安は約17〜22時間。東京発のエコノミー往復航空券はセール時で15〜25万円程度が目安。
現地での行き方
スプリット空港(SPU)から市内中心部へは路線バス37番(€3〜5・約50分)が最安。タクシーは€35〜50、UberやBoltアプリを使えば€30〜45が目安。旧市街はコンパクトで宮殿内は車両進入不可のため、観光は基本的に徒歩となる。
入場料の目安
10 EUR(目安 約1,600円) / 事前予約不要
宮殿の通路・広場・各城門は24時間無料で自由に歩ける。地下宮殿(ポドルミ)の入場料は€10(約1,600円)、聖ドムニウス大聖堂鐘楼€5、大聖堂+鐘楼セット€7、ジュピター神殿€4など個別有料施設が宮殿内に点在する。チケットは現地窓口で当日購入可能。料金は改定される場合があるため、訪問前に公式サイトでご確認ください。
最終確認日: 2026-10-20
入場料・運賃・所要時間は、各運営者の公式発表と現地相場をもとにした目安です。改定されることがあるため、予約前に公式サイトで最新の料金をご確認ください。
現地での移動手段
公共交通機関
路線バス(市内・空港間)
スプリット空港からは37番バスが旧市街近くのバスターミナルまで運行。本数は約20〜30分間隔(6:00〜23:40)。運転手から直接現金で購入可能。
運賃目安: €3〜5(約480〜800円)
市内のバスはPromet Splitが運営。1回乗車券は€1.5〜2.5程度。
フェリー(離島・近郊アクセス)
旧市街隣接のフェリーターミナルからJadrolinija社のフェリーが各島へ運行。ハヴァル島までは高速カタマランで約1時間。チケットは公式サイトまたはターミナル窓口で購入。
運賃目安: ハヴァル行き片道€8〜15(約1,300〜2,400円)
夏季は週末・祝日に混雑するため事前予約が推奨。路上の非公式キオスクは割増料金を請求することがある。
タクシー
アプリ配車が最も安全・便利。旧市街内は車両制限があるため城門外での乗降が基本。流しタクシーよりアプリ配車の方が料金トラブルが少ない。
運賃目安: 市内€5〜15(約800〜2,400円)、空港〜市内€30〜45(約4,800〜7,200円)
観光スポット付近で停車しているタクシーは料金トラブルの報告が多い。乗車前に必ずメーターの有無を確認するか、アプリで事前に料金を確認すること。
現地での注意事項
スリ・貴重品の管理
夏の混雑したペリスティル広場、リヴァ、宮殿内の狭い路地はスリの多発エリア。バッグは前抱き、財布やスマートフォンをズボンの後ろポケットに入れない。ウエストポーチが有効。
「ローマ兵士」との記念撮影に注意
ペリスティル広場にローマ兵士の衣装で立つ人物は無許可の業者が含まれており、写真を撮ると€5〜20の料金を要求されるケースがある。正規のガイドは観光省発行バッジを着用している。
タクシー・フェリーチケットの不正請求
フェリーターミナル周辺で停車しているタクシーは料金トラブルの報告が多い。UberやBoltなどアプリ配車を利用するのが安全。フェリーチケットはJadrolinija公式サイトまたは港の公式カウンターで購入すること。
夏の水分補給と熱中症対策
7〜8月の最高気温は30℃超となり、石造りの旧市街は照り返しが強い。こまめな水分補給と日陰での休憩を心がけること。旧市街内に無料で利用できる給水スポットがいくつかある。
周辺スポット
トロギル旧市街
約30km(バス・車で約30〜40分)
スプリットから最もアクセスしやすい日帰りスポット。こちらも世界遺産に登録された中世の城塞都市で、ヴェネツィア様式の建築が島全体を覆う「水上の博物館」。13世紀建造の聖ロブロ大聖堂とロマネスク様式のポータルが必見。
行き方: スプリットのバスターミナルから37番バスで約40分。バス停からトロギル旧市街まで徒歩数分。
運賃目安: バス片道€3〜5(約480〜800円)
ハヴァル島
フェリーで約1〜2時間
「アドリア海で最も美しい島」と称されるリゾートアイランド。ラベンダー畑と旧市街が有名で、ヴェネツィア様式のロッジアと聖ステファノ広場が見どころ。夏はナイトライフも活発。
行き方: スプリットフェリーターミナルからJadrolinijaの高速カタマランで約1時間(ハヴァル港着)、またはスタリ・グラード港行きフェリーで約2時間。
運賃目安: 高速カタマラン片道€8〜15(約1,300〜2,400円)
旅の手配
行くと決めたら、現地での動き方に合わせて早めに済ませておきたい手配をまとめました。
通信・eSIM
現地用のeSIMはアプリだけで完結し、到着後すぐ使えます。出発前に準備しておくのがおすすめです。
トリファ(trifa)で見る※対応機種・料金プランは変わる場合があります。最新は公式サイトでご確認ください。
海外旅行保険(エポスカード)
年会費無料で海外旅行保険が自動付帯するクレジットカード。医療費が高額になりやすい国もあるため、短期の旅行でも補償の確認をおすすめします。
エポスカードで見る※補償内容・付帯条件は改定される場合があります。最新は公式サイトでご確認ください。
旅の実務データ
現地で困らないための判断材料をまとめました。
通貨・物価
- 通貨
- ユーロ(EUR)
- 為替目安
- 1EUR ≈ 160円
- 物価水準
- 中程度(西欧より1〜2割安く、東欧よりやや高め)
クロアチアは2023年1月にユーロを導入。レストランの食事は€12〜25程度。観光シーズンはやや物価が上がる。
宿泊費の目安
- 予算宿
- 5,000〜8,000円/泊(ホステル個室・格安ゲストハウス)
- 中級ホテル
- 16,000〜30,000円/泊(3〜4つ星ホテル)
旧市街内の宿泊は便利だが割高。7〜8月は相場が1.5〜2倍になるため早めの予約が必須。旧市街から徒歩15分圏内にコストパフォーマンスの良い宿が多い。
ライドシェア
○ 利用可UberとBoltが市内で稼働しており、アプリで事前料金確認ができるため安心。旧市街内は車両制限があり城門外での乗降となる。
インフラ
観光インフラは成熟しており、WiFiはカフェ・ホテルに広く普及。クレジットカードは旧市街内の飲食店・施設でも使用可能だが、小規模な露天商・市場は現金のみの場合もある。
言語の通用度
観光エリアではほぼ英語が通じる。ホテル・レストラン・交通機関スタッフの多くが英語対応可能。
日本語は一般的には通じない。日本語の観光案内や案内板もほとんどないため、英語または翻訳アプリを準備すること。
向いている旅行者レベル
初心者〜中級者。ヨーロッパ個人旅行の経験があれば問題なく回れる。英語が基本レベルで話せれば現地でも困らない。
年間訪問者数
スプリット市への年間観光客数は約150〜200万人(クルーズ乗客含む、直近年の目安)。
混雑状況
- 平日
- 7〜8月は平日でも旧市街が混雑する。早朝(8時前)か夕方以降が比較的空いている。
- 休日
- 週末は地元のイベントや市場で賑わう。夏季の週末は宿泊料金が特に高騰する。
- ピーク時期
- 7月中旬〜8月下旬がピーク。クルーズ船の入港日は旧市街に数千人の乗客が押し寄せることがある。
更新ログ
- 2026-10-20初版公開
出典
- Split Climate Data — climate-data.org
- Visiting Diocletian's Palace: A Practical Guide (2026) — timewalksplit.com
- Is There an Entrance Fee for Diocletian's Palace — crazy4croatia.com
- Getting Around Split: Bus, Taxi, Ferry & Airport Guide 2026 — splitholiday.com
- 外務省海外安全ホームページ クロアチア危険情報詳細
- Is Split Safe? 2026 Safety Tips & Travel Advice — bookiscout.com